vbnm1005の日記

恥をかき集めた

国宝展@京博に行った(2021/8/10)

2週間くらい前に京都国立博物館の特別展に出かけた。半券の写真でも載せておこうと思ったんだけど、私様のご尊顔☆がご反射なさったら大変でございますから(自敬表現)やめておきます。

観にいったのは、「特別展 京(みやこ)の国宝―守り伝える日本のたから―」。期間的に前期展示にあたるはず。

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京都国立博物館「特別展」紹介ページより(最終閲覧日:2021.08.24)

 

しかもなんと、休館日の特別開放日に行けた。友人がペアチケットを当てたものの、同行者がいけなくなったとのことで声がかかったのだ。たまにはいいことがあるもんだ。

指定された入場時間につくと、もうかなりの人が館内にいた。おそらく、人によって指定された時間が異なっていたと思われる。順路に従って長い列ができていて、こりゃあイライラするかもなあと思ったけど、その心配は杞憂だった。我々の後ろにいる人々がじわじわと追い越してゆくのである。こりゃあ好都合。
そんな感じでじっくり見れたんだけど、私は序盤の近代の文書でパワーを使い果たし、後半は空腹も相まって集中力が切れ気味だった。序盤は「流し気味」でいくべきだったのだろうか。いつも私は美術館や博物館、コンサートなどに出かけると後半のいいところでエネルギー切れを起こす。頭の筋トレが足りないのだろう。そして大抵、建物を出る頃にはジャンキーなものがどうしても食べたくなる。素敵な芸術作品に触れたあと、フレンチや懐石料理♪とはいかない。

ラッキーなことに同行者もエネルギー切れを起こし、腹の虫が暴れているようだったので、七条のマックへ(私は絶対マクドとは言わんぞ!)。ポテトを無言でむさぼりながら、生を感じた。

鑑賞したモノよりも、こうした細部のことのほうをより鮮明に記憶している。まさに花より団子を体現しているような気がしてならないよおーー。「教養」あふれる「知識人」になんぞなれませんわ。おほほほほ。鍵括弧をつけて嫌味満載にしているあたりで、程遠さを物語っているんだけどさ。

あ、マックに行く前にポストカードを購入した。こういうところに出かけると、ポストカード買いがち。『阿弥陀如来坐像(來迎印)ー西林寺伝来ー』*1を数枚まとめ買い。よく見たら所蔵が京博だし、どうも常設展示の作品っぽいので、なにも今買う必要はなかったのかもしれない。しかし、なんというかビジュアルがドーーンという感じで非常によかった*2ので、私がライン不精すぎてしばらく連絡をとっていない人たちに送りまくろうという魂胆で購入。葉書って即レスしなくていいし、机に向かってなんか勉強しようとしたけどやる気がしないときとかにサクっとお返事かけるからマジでいいんだよ……。

あとは、自分用に『国宝 雲中供養菩薩像 北二十三号』(京都・平等院)を購入。こちらが今回のメインですね。11c、平安時代の作品らしい*3。これは、同行者が腰のくびれのところのゆがみに注目した面白い感想を述べていた作品。このポストカードを見れば、きっとこの日のことをいつまでも思い出せるだろう。

 

作品のことを語れる「教養」は皆無なんだけど、思ったことをひとつだけ。

モノだけ継いでも意味がないな、ということ。学芸員や研究者など、正しい価値を伝えられる人がいてこその「国宝」だと思った。こういった人々がいないと、鑑賞する側の能力にすべてがゆだねられてしまう。基本的な知識のある物事については、段違いの解像度で作品を享受できる。さまざまなヲタク活動においてもそうだね*4。そしてもちろん、すべての分野に明るいスーパーマンなんぞいるわけない*5

ファーストインプレッションとしての感動はもちろん大事だけど、それだけに任せておけばいいってもんでもない。たとえば今回私は、西陣織の柄のすごさがあまりよくわからなかった。わからなかったというより、生地屋さんに入ったときのときめき程度で終わってしまったというのが、正確な表現かな。模様?に関する知識が皆無だったため、込められている意味は到底わからない。そしてこのことに気付けたのも、同行者がこの分野に明るかったからだ。

せっかくほかの人類が何百年、何千年と生きてきたあとに生まれてきたのだから、先人の肩にのったほうがお得ではないか。同じ発見を同じようにしたところで、先人と同じ地点に到達するだけだ。

 

ああああああああああああああああああああああああああああああ。

ブログを書くエネルギーが切れてきたんでこのへんでおわりまーす。ロケットエンジンで発射して、すぐ飽きるタイプなんだよ!計画性がほしい!!

まあざっくり総括すると、同行者が博識だったのもあり、非常に良い時間を過ごせた。そのあとお茶して散歩して~っていう、なんかのんびりゆったりした素敵な一日だったな。まあふたりともスタートダッシュに成功したとは言い難く、バスに飛び乗ったけど。

*1:こういう作品名の引用って、正しくは二重山括弧だと思う。なんという雑なブログ。

*2:まじでブログやめちまえ、ってくらいの語彙力のなさだなあと我ながら思う

*3:ポストカードの裏面の説明から引用。ところで、裏面って「うらめん」じゃなくて「裏面」なんだね。去年の院試で注意事項が読み上げられたときにはじめて気づいたよ……。生きていると初めて知ることってまあまああるよね。その都度、誤用してしゃべっていた過去を思い出して赤面するのもいつものこと。たとえば、「幕間」もそのひとつ。大学の吹奏楽団で気づいた……暗黒の中高時代よ……

*4:2020年2月のPerfumeのライブのときにまったくしらない曲があったんだけど、あとから知人のヲタクに聞いたらすごく感激した。事後的にきいて、過去のライブ映像と見比べてもぐっとくるくらいだから、事前に知っていたら襲われる感情というのははかりしれない。映像重視になる以前のアルバムはすべて聞いている程度のニワカモンには知りえない背景知識だった。

*5:自称している方は信用に値しないね。昨今のソフィスト的な愚者が「教養人」として動画サイトで視聴回数を稼いでいる現状よ……。人々は歴史に学ばないというのも、繰り返される歴史のひとつだね。